Laravel Boost: Laravelプロジェクトと生成AIをMCPでつなげるライブラリ誕生

AI系ツール

生成AIとLaravelのプロジェクトをMCP連携できるLaravel Boost が誕生しました。

下記、Laravel Newsの公式記事となります。

早速試してみたので、気になっていたら、チェックしてくださいね。一言でいえば「便利!」です。

Laravel Boostとは?

Laravel Boostは、Laravelプロジェクトに導入して利用する公式パッケージで、MCPサーバーとして動作し、生成AIツールとプロジェクトの橋渡しを行います。

MCPは下記のYoutube動画で解説しているので、「MCPが良く分からない!」と思ったら、こちらの動画を見てください。

Laravel Boostを使用した時の流れを図にすると、次の通りです。

【Laravel Boost使用時】

Laravel BoostはLaravelプロジェクト内にインストールされ、MCPサーバーとして動作します。
生成AIツール(CursorやClaude Codeなど)と連携し、開発時にプロジェクトのログ・設定・DB情報などを扱えるようになります。

Laravel Boostでできること

Laravel BoostのGitHubページには、Laravel Boostに含まれるツール一覧が記載されています。この表から、Laravel Boostを使うとできることが、分かります。

この一覧を日本語にしたのが下記となります。

【Laravel Boostツール一覧】

ツール名 内容
Application Info PHP & Laravel のバージョン、DBエンジン、インストール済みのパッケージ一覧、Eloquentモデル一覧を取得
Browser Logs ブラウザのログやエラーを読み取る
Database Connections 利用可能なデータベース接続の一覧を調べる
Database Query 任意のSQLをDBに対して実行
Database Schema DBスキーマ(テーブル定義)を読み取る
Get Absolute URL 相対パスを絶対URLに変換
Get Config config/ ファイルから値を取得
Last Error アプリ内の直近のエラーログを取得
List Artisan Commands Artisanコマンドの一覧を確認
List Available Config Keys 設定キーの一覧を確認
List Available Env Vars 環境変数キーの一覧を確認
List Routes アプリケーションのルート一覧を取得
Read Log Entries 任意の件数分のログを読み込む
Report Feedback BoostとLaravel AIに対するフィードバックを、give Boost feedback: ○○ というコマンドで送信できる。
Search Docs インストール済みパッケージに応じて、Laravelの公式ホストドキュメントAPIから検索結果を取得できる。
Tinker アプリケーションの文脈で任意のコードを実行

表参照元:https://github.com/laravel/boost

これまで手作業で行っていたことなどを、生成AIで便利に処理できそうな感じですね。

実際にためしてみました!

実際にLaravel Boostを試してみた動画がこちらです。どんな画面で、どんなふうに使うか、ご興味あれば動画も見てみてくださいね。

インストール方法からご覧いただけます(インストールは3分28秒から)。

↓↓↓

Laravel Boostが便利!MCPサーバーで生成AIとLaravelをつなぐ方法【実演あり|Claude Code使用】

インストール方法

Laravel Boost は以下のコマンドで簡単に導入できます:

今回のテストシナリオ

今回はテストシナリオとして、次の2つを用意しました。

  1. ユーザー登録ページに、データベースに存在しないカラムを登録するコードを追加し、意図的にエラーを発生させる
    その上で、生成AIには「ユーザー登録でエラーになります。」という、曖昧なエラー報告を送信する。

  2. 「hanako」というユーザーを登録する
    この処理を、生成AIへの指示を通じて実行してみる。

Laravel Boost なし/あり の環境で、それぞれ検証を行いました。

テストの結果:Laravel Boostなしの環境

  1. エラー対応
    生成AIはログを参照せず、エラーを修正しました。

  2. ユーザー登録処理
    「hanako」の登録については、直接の登録ではなく、Seederを作成してくれました。

テストの結果:Laravel Boostありの環境

  1. エラー対応
    Laravel Boostをいれておくと、「Last Error」というMCPツールを使って、直前のログをキャッシュから取得、またはログファイルから確認してくれます。これによって、正確にエラーログを確認して対処してくれました。

  2. ユーザー登録処理
    「hanako」の登録については、Laravel Boost経由で Tinkerツールを使ってデータベースを直接操作し、登録を行ってくれました。

ご留意事項

今回のLaravel Boostに含まれるツールは、基本的には 読み取り専用 が中心です。

ただ、tinker のように、データベースに書き込みができるツールもあります。ローカルのテストDBを使う前提であれば問題ありませんが、本番環境での利用は避けたほうが良いでしょう。

なお、公式のGitHubおよび本記事では、Laravel Boost は以下のように –dev オプションを付けてインストールする方法をご案内しています。

この形でインストールすれば、本番環境でライブラリをインストールする際、

と実行すれば、Laravel Boostはインストールされません。

さいごに

Laravel Boostについてご紹介しましたが、いかがでしたか?

わたしは学習や開発用の環境ではエラー調査もラクになるし、便利だと感じました。

ただ、開発の現場で生成AIを使いこなすには、やはりLaravel自体の基本構造を理解しておくことが大事です。

もし「Laravelの基本から学びたい」と思ったら、わたしのほうで「Laravelの教科書」という学習サイトをご用意しているので、ご活用ください。

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