2024年9月5日に、LaravelがAccel社から$57Mドルの資金調達を実施したとのニュースが、Laravel Newsサイトに掲載されていました。1ドル145円で計算すると、82億6,500万円です。
これによって何が変わるのか、今後どういったものが開発される予定なのか、公式記事や動画をもとにお伝えしていきますね。
最初にひとことでいうと、Laravelの開発者、Taylorさんは引き続きCEOの地位にとどまります。今後、Laravel Cloudをはじめとした新規プロジェクトが進んでいく見込みです。
Accel社について
Laravelは、Accel社からの多額の資金調達を受けることにしたとのことですが、Accel社とは何か?
Accel社は世界的に有名なベンチャーキャプタルです。ベンチャーキャピタルは、成長が見込まれるスタートアップや新興企業に資金を提供する投資家や投資会社。
Accel社は、Next.jsの開発会社であるVercelなどへも投資を行っています。
Laravelについても、わりと以前から注目していたようです。Laracon(Laravelのイベント)へも参加して、コミュニティの雰囲気も見ていたとか。
そういった流れのなかでの資金提供なので、きっとLaravelの魅力や将来性を見抜いた上での話だったと考えられます。
なんだか、ほっとします。
資金調達後の体制
資金調達をした後は、外部からCEOがきて体制が一気に変わる、なんてこともあります。ですが、今回のAccel社による資金調達では、そういったことは一切ないようです。
Taylorさんは引き続きCEOの座にとどまります。
ただ開発者の数は増えますし、資金が増えたので、新たなプロジェクトも始まっていくようです。
具体的には、これまで10人弱のチームで開発を進めてきたようですが、最近は33-34人に増えたそうです。かなり一気に拡大してますね。
Laravel Cloudについて
資金調達によってスタートする第一弾プロジェクトは、Laravel Cloudとのこと。
Laravel環境を整えるには、PHPなど色々インストールが必要です。
Taylorさんによれば、Laravel Herdによって、開発環境ではこの問題を解決できたが、Cloudによって、本番環境でも解決できるようになるとのこと。
確かに、Laravelのデプロイは色々と面倒なポイントがあります。Cloud環境でこの部分が解決できると、また便利になりそうですね。
下記ページでちらっとLaravel Cloudの動画が見れるので、気になったらチェックしてみてくださいね。
Taylorさんへのインタビュー抜粋
今回のことについて、Taylorさんへのインタビュー動画が配信されています。
こちらで語られていたことを抜粋しつつ、今回の資金調達や、今後についてのTaylorさんの考えをまとめていきますね。
Tayplorさんは、今回のことで、会社の核となる方針を変えないとのこと。また、経営者によっては、大きな資金調達などの後に会社を去る例もありますが、そういったことは考えていないようです。
「今後、Laravel以外の他のものを作ったりはしませんか?」といった質問に、次のように回答しています。
「わたしには、そういったプランはありません。わたしはLaravelの仕事が大好きなんです。
わたしはあまりビデオゲームをしません。自由な時間には、Laravelのことを考えるんですよね。」
そして、動画で次のように言い切っています。
It’s honestly just my passion it’s what I created.
I will probably never create anything like Laravel again.(省略)
I am still all in at the company
Laravelのようなものを創り出すことは、おそらく、今後ないでしょう。わたしは、会社に全力を注いでいます。
Taylorさん…なんだか、かっこいい!
さいごに
今回の資金調達の話を見たとき、一瞬「え!?」と思いました。ですが買収された、というようなネガティブな話ではなく、Laravelがますます先に進んでいくポジティブな流れなようで、ほっとしました。
現在、AWSやAzure,Googleといったクラウドインフラが勢力を伸ばしています。ただLaravelをデプロイするには、面倒な部分はあります。
Laravel Cloudによって、こういった問題がスッキリして、Laravelがさらに使いやすくなるのは非常に楽しみですね。
何かニュースがあればお知らせしていこうと思います。気になったら、また見に来てくださいね。