ChatGPTを使ってコードを書くなら知っておきたい著作権とセキュリティ

ChatGPT

GhatGPTは非常に便利なツールですが、教えてくれるコードを丸ごとコピーして商用利用するのは、キケンかもしれません。またChatGPTに重要な情報を送信するのも、リスクがある可能性があります。

ChatGPTの著作権やセキュリティまわりのことを調べたので、共有しますね。

ツールは安心して使いたいですよね。

このあたりのこと、気になっていたら、ご一読ください。

動画版はこちら

↓↓↓

ChatGPTでコードを書く時に知っておきたい著作権とプライバシーを分かりやすく解説

AIツールの著作権はまだ整備が追い付いていない

ChatGPTは学習によって性能を高めていますが、学習の元になったデータはWeb上に存在するものです。

こういった場合に著作権はどうなるのか? 気になりますよね。

ハッキリした回答が欲しいところですが、AIツールの著作権については、まだ整備されていないという印象です。

テクノロジーの進化があまりに早く、ルールが追い付かないってことですね。

こういった状況の中で、少し前にGitHub CopilotというGitHub上のデータを使ってトレーニングしたツールが、集団訴訟されました。訴えられたのは、MicrosoftとGitHubとOpenAI社となります。

GitHub上のコードは、MITライセンスなどが使われています。

MITライセンスについては、下記ご覧ください。

商用利用にも幅広く使えるゆるいライセンスですが、著作権が放棄されているわけではありません。

ですがAIツールを介して得たデータには、著作権表示がされません。これは著作権を踏みにじった行為だとして、訴えられたわけです。

MicrosoftとGitHubとOpenAI社はGhatGPTの開発にも関係があるだけに、このあたり、気になります。

なおこの訴訟については2023年1月時点で、3社が訴訟の棄却を要請しているとニュースがありました。訴訟を却下するための法定審理は5月に行われるとのことで、まだ結果が見えていない状況です。

下記、本件についての参考資料です。

ChatGPTの著作権について

こういった状況ですが、ChatGPTの規約では著作権についてどう定めているのか。

実際の規約を確認していみます。2023年3月24日時点では、著作権については、次のようにあります。

【ChatGPTの規約】

You may provide input to the Services (“Input”), and receive output generated and returned by the Services based on the Input (“Output”).

(omission)

Subject to your compliance with these Terms, OpenAI hereby assigns to you all its right, title and interest in and to Output. This means you can use Content for any purpose, including commercial purposes such as sale or publication, if you comply with these Terms.

引用元:https://openai.com/policies/terms-of-use

お客様は、本サービスにインプット(以下「インプット」といいます)を提供し、インプットに基づいて本サービスが生成・返却するアウトプット(以下「アウトプット」といいます)を受け取ることができます。
(省略)
お客様が本規約を遵守することを条件として、OpenAIは、ここに、Outputに関するすべての権利、権限および権益をお客様に譲渡します。つまり、お客様は、本規約を遵守すれば、販売や出版などの商業目的を含め、いかなる目的にもコンテンツを使用することができます。

上記の通り、ChatGPTの規約的には、著作権は利用者のものとなっています。

ただ、規約の中には下記の記述もあります。

 Copyright Complaints. If you believe that your intellectual property rights have been infringed, please send notice to the address below or fill out this form. We may delete or disable content alleged to be infringing and may terminate accounts of repeat infringers.

引用元:https://openai.com/policies/terms-of-use

 著作権に関する苦情。お客様の知的財産権が侵害されたと思われる場合は、以下の住所に通知を送るか、このフォームに必要事項を記入してください。当社は、侵害の疑いがあるコンテンツを削除または無効にし、侵害を繰り返す人のアカウントを停止することがあります。

著作権に関する苦情が発生する可能性があるというふうに読み取れますね…

ちなみに少し上の部分には、集団訴訟を禁止する条項もあります。

GitHub Copilotで訴えられたので、予防線を張っているともみえますね。

結論:コードは参考として使うのが良さそう

このとおり規約上著作権は問題ないものの、スッキリしない部分が残る、といった状況です。どうすればよいのかは各自が判断するしかないかと思います。

わたしの結論は、「問題はなさそうですが、ただ、丸ごと公開したり、商用利用までするのはやめておいたほうが良い」というものです。

とはいっても現時点では、ChatGPTの作ったプログラミングコードを実際案件で丸ごと使えることはあまりないと思います。

ChatGPTの回答を参考として利用する分には、著作権については気にする必要はないでしょう。

ただHTMLを使ったコーディングでは、そのまま使えそうな精度のものが出来たりするので、注意が必要かもしれません。

ChatGPTを使用する場合には、受け渡すデータにも注意が必要

なおChatGPTに質問等をする時に送ったデータについても注意が必要です。

ChatGPTに送ったデータがどのように使われるかについて書かれているサポート記事には、下記のように書かれています。

  • APIを通じて得られたデータは、トレーニングに使用されない
  • コンシューマサービス(ChatGPTやDALL-E)を使用する場合には、データを使って、モデルを改善することがある

つまり、普通にChatGPTを使った場合にはデータが使用される可能性があるようです。ただ、その場合には個人を特定する情報を削除すると書かれています。また「少量のデータを」「最新の注意を払って」とも記述されています。

個人データをそのまま使ったりすれば大変なことになるので、このあたりは、ちゃんと対応してくれているとは思います。

ですが、大事な情報は送らないように注意しておいたほうが良いでしょう。

実は2023年3月24日に、OpenAI社より、「ChatGPT Plus」加入者の個人情報や支払い関連情報などが一部流出した可能性があると発表がありました。

やはりセキュリティまわりは、注意しておく必要がありますね。

なおサポート記事には、データを使われたくない場合には、フォームに記入するように書かれています。気になる場合には、こちらのページをご確認ください。

You can request to opt-out of having your data used to improve our non-API services by filling out this form with your organization ID and email address associated with the owner of the account.

引用元:https://help.openai.com/en/articles/5722486-how-your-data-is-used-to-improve-model-performance

あなたは、このフォームに組織IDとアカウントの所有者に関連する電子メールアドレスを記入することで、私たちの非APIサービスの改善にあなたのデータが使用されることをオプトアウトするよう要求できます。

【2027年4月27日追記】

その後、ChatGPTに入力したデータが【トレーニングに使われないための設定】が追加されました。これを行えば、フォームに記入する必要はなくなります。

方法はこちら:
ログイン後、左下の名前の横の「…」を押す⇒Settingsクリック⇒Showクリック⇒Chat History &Trackingを無効にする
詳しくは、Youtube動画の6:25あたりから見てみてください。

気になったら、設定しておきましょう♪

さいごに

以上、ChatGPTの著作権とセキュリティについてお伝えしました。

規約上は著作権の問題はなさそうですが、ただ、丸ごと使わず参考程度に使っておいたほうが良さそう、というのがわたしの結論です。またChatGPTに重要データを送るのはやめておきましょう。

うっかりミスに注意ですね。

今回はChatGPTの規約関連のことを書きましたが、ChatGPTを使ってコードを書きたい場合には、他の記事も参考にしてくださいね。

Laravelと連携させてWebアプリを作る方法なども、別記事でご紹介してます♪

注意点をおさえて、快適に便利にAIツールを使っていきましょう♪

*本記事に記載したOpenAI社の規約は、また変わる可能性もあります。気づいた場合は本記事の内容を更新しますが、何かを判断する際には、元々の記事を確認してください。

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