ユヴァル・ノア・ハラリさん作【サピエンス全史】を分かりやすく5分で解説します。
要点をひとことで言えば、「この世はストーリーで出来ている。」
この記事を読めば、世界中でベストセラーを巻き起こした この分厚い本のポイントがすっきり分かります。
サピエンス全史のポイントを子供でもわかるように5分で解説
我々ホモ・サピエンスは、今や地球を支配しています。
ですがかつては、ネアンデルタール人など、我々の祖先にとって多くの敵がいました。
その中で我々が生き残ってこれたのはなぜ?
信じられているとおり、頭がよかったからではありません。
我々が勝ち残った理由は、ズバリ、「お話を作って、信じることができたから」。
ホモ・サピエンス以外は、このストーリー力を持っていません。
つまり、目の前にあるものしか、信じられません。
たとえばネアンデルタール人に「このバナナあげるから、仲間になって」といえば、仲間になってくれるでしょう。
でも彼らに「1週間後にバナナを山ほどあげるから、仲間になって」と言ったとしても、断られてしまいます。
なぜならネアンデルタール人たちには、「1週間後の山ほどのバナナ」を、信じてもらえないのです。
ところがホモ・サピエンスは、「1週間後の山ほどのバナナ」を思い描けます。
さらに、ホモ・サピエンスはもっとすごいことも信じられます。
たとえば「今回は神様の命令があった。我々は、敵を倒さねばならない!」と仲間が言ったとしましょう。
ネアンデルタール人たちの前でいうと、「神様ってなに?」と思われて終わるのがオチ。
なぜなら見たことも、触ったこともないものは信じられないので。
ですが私たちの祖先は「おおー、そうだ!それが、我々のミッションだ!」と、ストーリーを本当だと信じて盛り上がれます。
このストーリーを信じる力のおかげで、何千人、何万人の人たちが団結できます。
これこそが、わたしたちだけがもつ、最強スキル。
他の類人猿たちは、そんなことはできません。
彼らを仲間にするには、目の前にバナナを置いて、1人ずつ説得してまわらねばなりません。
これでは、がんばっても、100人程度しか仲間を増やせませんよね。
力も頭脳も卓越していたわけではない祖先は、ストーリーの力で団結し、強い敵を倒すことができたのです。
さらにこの「ストーリーを作る」力を使って、わたしたちは、宗教や貨幣制度、国や企業などを作ってきました。
これらには実体はありません。たとえば紙幣はただの紙切れ。
ですが、わたしたち全員が「お金で多くのものが手に入る」というコンセプトを信じているので、実際に社会の基盤となっているのです。
言い換えてみれば、全員が信じなくなったら、そのストーリーは成り立たなくなり、混乱が起こるでしょう。
たとえば、みんなが「円の価値なんてないよね」と信じれば、信頼がなくなり、貨幣の価値がなくなります。
これが、デフォルトという状態。
実際にこれまで起こってきましたが、おそろしいですね。
ストーリーを見抜く方法
この我々のストーリーを作り、信じる力は良い目的で使えば便利です。
ですが、悪用され、数々の戦争も引き起こされてきましたし、詐欺師や悪徳商法などにも利用されてきました。
特にこれから起こる混乱の時代には、ストーリーを利用する悪い人たちが増えてくるでしょう。
今後を生き抜くには、「ストーリー」を見抜く力がますます大事になります。
そのためには、どうしたら良いのか?
ここで筆者のハラリさんは、「苦しむかどうか」が、ストーリーを見抜くポイントだといいます。
たとえば、「会社が苦しいから、これをしてくれ」とあなたに無理難題がつきつけられたとします。
こんなときは、「会社は苦しむかどうか。」を考えてみましょう。
会社は実体がないので、苦しみませんよね。つまり、会社は【ストーリー】です。
ということは、苦しいのは誰なのか?
社長なのか、株主なのか、従業員なのか?
その人を救うために、その無理難題をする価値があるのかが、決断のポイントとなります。
こんなふうに、ストーリーの裏にある実体を見抜いていくことで、不本意な選択をせずにすみます。
さいごに
以上がサピエンス全史のコアな主張です。
「この世のシステムはストーリーが基盤になっている」というもの。
世界中でベストセラーになっており、教養としても、今後のためにも、読んでおきたい一冊。わたし自身の価値観にも大きな影響を与えてくれました。
アマゾンでも、渾身のあついレビューがたくさんあり、これらを読んでも参考になります。
「面白そうだな」と思ったら、ぜひ、本も読んでみてくださいね。
↓↓↓
ハラリさんの本は、他にもおすすめのものがあります♪
サピエンス全史を読んでぐっときたら、こちらも見てみてくださいね。